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食料自給率と世界の食料需給
 
 
自給率はなぜこんなに食料自給率が下がってきたのですか。

平成17年3月に策定された食料・農業・農村基本計画では、食料自給率の目標を設定しています。
この食料自給率の目標設定の基本的考え方としては、以下のとおりとなっています。

食料自給率は、国内の食料消費が、国内の農業生産でどの程度賄えているかを示す指標である。基本法は、国民に対する食料の安定的な供給について、世界の食料の需給及び貿易が不安定な要素を有していることにかんがみ、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行わなければならない旨を定めている。また、不測時においても、国民が最低限度必要とする食料の供給が確保される必要があることを定めている。これらを踏まえ、基本法は基本計画において食料自給率の目標を定めるべき旨を規定している。

食料自給率の目標は、消費面では、国民の健康の維持等の観点からの望ましい食生活を前提に、生産面では、国内の農業生産の持てる力の最大発揮を前提に、それぞれの面での課題が解決された場合に実現される目標値であることから、国民の健康を増進させる上での望ましい食生活の指針としての役割や消費者・実需者のニーズに応じた国内生産の指針としての役割を担うものである。

今回の基本計画策定に当たっては、消費面、生産面におけるこれまでの課題を基本的に継承しつつも、少子高齢化の進展等の状況変化や食の安全の確保といった新たな課題への対応を含め、重点的に取り組むべき事項を明確化することにより、課題の解決に向けた関係者の具体的な行動を呼び起こしていく。

その際、改めて計画期間を設定することで、課題解決に向けた取組自体に緩みが生じたり先送りされることのないようにする必要がある。このため、施策の推進に当たり、これまで十分とはいえなかった工程管理を適切に実施するとともに、毎年施策の評価を行い、翌年以降の施策の改善に反映させていく。これにより、食料自給率ができるだけ早期に向上に転じるとともに、おおむね5年後となる次回の計画見直しの時点において目標の達成が見通せるようになることを目指す。

また、食料自給率向上に向けて重点的に取り組むべき事項として消費面での取組みは以下のとおりとなっています。

食料消費については、消費者、食品産業の事業者その他の関係者が、健全な食生活の在り方や農産物・食品に関する正確で十分な情報を得た上で、より積極的に食生活の見直し等に取り組んでいくことが重要である。このため、以下に掲げる事項に重点的に取り組む。

ア 分かりやすく実践的な「食育」と「地産地消」の全国展開
一層多くの国民が、自らの食生活を見直し、健康づくりや栄養バランスの改善等に主体的に取り組むことができるようにする。このため、関係者と連携し、食生活指針を具体的な行動に結び付けるものとして適正な食事の摂取量を分かりやすく示したフードガイド(仮称) を策定するとともに、これを消費者が日々の食料を購入・消費する小売店・外食の場等で活用し、分かりやすく実践的な食育の取組みを国民的運動として展開していく。
また、地域の消費者ニーズに即応した農業生産と、生産された農産物を地域で消費しようとする活動を通じて、農業者と消費者を結び付ける地産地消の取組みを推進する。

イ 国産農産物の消費拡大の促進
米を中心に水産物、畜産物、野菜等多様な副食から構成され、栄養バランスが優れた「日本型食生活」の実践を促進する観点から、食育の取組みに連動して、米や野菜、果物等の消費拡大を推進する。特に、国内で自給可能な農産物である米の消費拡大が図られるよう、米需要の実態やその変化に対応し、消費拡大運動の対象の明確化・重点化や、新規需要の開拓等を推進する。

ウ 国産農産物に対する消費者の信頼の確保
国産農産物が一層消費者から選択されるものとなるよう、生産者・事業者による食品の安全性向上に向けた取組の促進、食品表示やトレーサビリティ・システムを通じた国産農産物に関する情報提供を充実していく。

一方、生産面での取組みは以下のとおりとなっています

農業生産については、農業者その他の関係者が、これまで以上に消費者や者のニーズに的確かつ積極的に対応することを通じて国内農業生産を拡大することが重要である。このため、以下に掲げる事項に重点的に取り組む。

ア 経営感覚に優れた担い手による需要に即した生産の促進
各種施策について所要の見直しを行う。また、需要に即した生産を行う経営感に優れた担い手を地域の実態を踏まえて育成・確保するため、施策を集中的・重点的に実施する。さらに、これらの担い手が、地産地消や消費者への直接販売、異業種の知恵を活用した技術開発や新規販路の開拓への取組みを含め、主体性と創意工夫を十分発揮し、需要に即した生産に取り組める環境を整備する。

イ 食品産業と農業の連携の強化
加工・外食向けの農産物需要が今後とも増大することが見込まれる中で、食品産業によって国産農産物が選択されるよう、食品産業と農業を結び付けるコーディネーターの育成・確保や加工・外食用需要に対応した産地サイドの取組みの推進等を通じて、食品産業と農業の連携を促進する。

ウ 効率的な農地利用の推進
農地は、農業生産にとって最も基礎的な資源であり、国民に対する食料の安定供給にとって重要な基盤であることから、それが最大限に利用されることにより、需要に即した国内農業生産が増大するよう、担い手への農地の利用集積や新規参入の促進、農業生産基盤の整備、県域を越えたリレー方式による生産、耕畜連携による飼料作物の生産、飼料用稲の新品種の開発等を通じて、不作付地・耕作放棄地の解消等を含め、農地の効率的な利用用と利用率の向上を図る。

また、自給率向上に向けた関係者の役割についても以下のとおり位置づけられています。

自給率向上に向け、政府だけでなく、地方公共団体、農業者・農業団体、食品産業(製造業、輸入業を含む流通業、外食産業)の事業者、消費者・消費者団体が、適切な役割分担の下、以下に掲げるような主体的な取組みを行う。その際、関係者が一体となって自給率向上のための工程管理を適切に実施するため、政府やこれら関係者からなる協議会を設立し、計画的な取組を推進することとする

ア 地方公共団体
地域の条件や特色に応じて、地域の基幹産業としての農業の振興に取り組む。特に、消費者、農業者、食品産業の事業者等の地域の関係者の主体的な取組みを促す。
その一環として、地域の食料自給率や地産地消の取組の目標を設定し、食育活動において活用するなど、地域の農業生産や食生活について国民の一人一人が身近な問題として考える契機を提供する。また、地域の生産努力目標や耕作放棄地の発生防止・解消に向けた計画の策定等を通じ、需要に応じた農業生産の拡大を図るための取組みを推進する。

イ 農業者
市場の動向や消費者・実需者のニーズを的確に把握するとともに、これを踏まえた品質の改善や経営規模拡大等による生産性の向上、供給の安定化を図る。また、消費者への直接販売や食品産業との契約栽培等、自らの経営の特色や地域の条件等に応じた経営展開を通じて、需要に応じた農産物の生産に自律的に取り組む。さらに、地域の担い手の明確化及び担い手への農地集積に自ら取り組むとともに、農地の有効利用を通じて不作付地・耕作放棄地の発生防止・解消に努める。

ウ 農業団体
産地間の連携や食品産業との連携の強化等、産地としての生産・販売戦略を構築し、流通コストの削減を実現しつつ、国産農産物の需要拡大と生産拡大に積極的に取り組む。また、地域農業の再編に向け、集落での話合い、合意形成及び集落の将来ビジョンの策定を主導し、これを通じて、担い手の明確化、集落を基礎とした営農組織の育成・法人化、地域の農地の利用集積の加速化、耕作放棄地の発生防止・解消、耕畜連携の推進等に主体的に取り組む。さらに、地方公共団体等と連携し、地域の食料自給率や地産地消の目標等の実現に積極的に取り組む。

エ 食品産業事業者
フードガイド(仮称)の活用等を通じた食育の推進、食品表示やトレーサビリティ・システムを通じた国産農産物についての正確な情報の提供、農業との連携を通じた食品流通の合理化や新たな国産農産物市場の開発等に積極的に取り組む。

オ 消費者・消費者団体
政府や地方公共団体等が主催する各種の取組への参画や農業者との交流等を通じて農業や食料供給をめぐる事情についての理解を深めるとともに、栄養バランスの改善や食べ残し・廃棄の減少等、食生活の見直しが国民運動として広がるよう主体的に取り組む。

上記の取組みが適切になされた場合の望ましい食料消費の姿としては以下のとおり示されています。

<望ましい食料消費の姿>
重点事項への適切な取組により、食料消費に関する課題が解決された場合の平成27年度における望ましい食料消費の姿としては、

  1. 栄養バランスについては、摂取ベースでの成人の脂質熱量割合を国民の健康の観点から適切な水準であるとされる25%以下にするという「健康日本21」で示した目標に対応して、供給ベースの全世代平均の脂質熱量割合が現状の29%から27%程度に低下する
  2. 品目については、脂質を多く含む品目の消費が減少する一方、糖質(炭水化物を多く含む穀類の消費はほぼ横ばいとなり、カルシウム等微量栄養素及び食物繊維の摂取の増加の必要性から豆類、野菜及び牛乳・乳製品の消費が増加する
  3. 総供給熱量については、今後の少子高齢化の進展に伴う摂取熱量の減少を加味するとともに、ダイオキシン対策関係閣僚会議(平成11年9月28日)で決定した廃棄物の減量化の目標量等を勘案して、平成10年度から14年度までの5ヶ年平均の供給熱量と摂取熱量の差の約1割が減少することとし、2,480kcal程度になると見込むこととする。その場合、平成27年度における主要品目別の食料消費の姿は、表のとおりである。

 

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