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(1)1977年のマクガバン報告
1977年2月に、アメリカ上院の「栄養及び人間ニーズに関する特別委員会」において、「米国の食事目標」(マクガバン報告)と題する報告書が公表されました。この報告を受けて、国民の食事パターンの改善の方向を示し、その実現に向けた行動をとるよう、国民全体及び政府に対して提言を行いました。そのアメリカ上院の提言は12月に改訂第2版として公表された下記の7項目です。
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肥満を避けるため、消費熱量と同じだけの熱量しか摂取しないこと。もし肥満になれば、熱量摂取を減らし、消費を増加させること。
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複合炭水化物及び「天然に存在する」糖分の摂取量を総摂取量の約28%から48%に増加させること。
- 精糖及び加工糖の摂取を約45%減らし、総摂取量の約10%とすること。
- 全脂肪摂取熱量を総摂取量の約40%から約30に減らすこと。
- 飽和脂肪の摂取量を総摂取量の約10%に減らすこと。ポリ不飽和脂肪とモノ不飽和脂肪の摂取のバランスをとり、それぞれが総摂取熱量の約10%になるようにすること。
- コレステロール摂取を1日300mgにまで減らすこと。
- ナトリウムの摂取を制限するため、食塩の摂取を1日5gに減らすこと。
(2)1980年のアメリカ人のための食生活指針
1980年2月に「食事目標」を具体的に個々人が適用しやすいようにするため、一般国民を対象とする教育・啓蒙のためのガイドラインをアメリカ連邦政府の農務省と厚生省は共同して、「栄養とあなたの健康(Nutrition and Your Health)−アメリカ人のための食事指針」というパンフレットが作成されました。それ以降はこれを受けて5年ごとに改定されています。
- 多様な食品を食べましょう。
- 望ましい体重を維持しましょう。
- 脂肪の摂り過ぎ、飽和脂肪酸及びコレステロールの摂り過ぎを抑えましょう。
- 糖分を摂り過ぎないようにしよう。
- ナトリウムを摂り過ぎないようにしよう。
- アルコールを飲むならほどほどにしましょう。
さらに、1981年には農務省から「より良い食事のためのアイデア−食事指針に役立つ献立と調理法−」というパンフレットが発行され、食事指針の考え方に沿ったものであり、食品の選び方や調理のコツなどについて解説がされています。
(3)現在(2000年)のアメリカ人のための食生活指針
アメリカ人のための食生活指針(第5版、2000年)
- 健康的な体重を目指しましょう。
- 毎日体を動かしましょう。
- フードガイドピラミッドを使って適切な食品を選びましょう。
- 毎日多種類の穀物、特に全粒の穀物を選びましょう。
- 毎日多種類の野菜・果物を選びましょう。
- 食品を安全に保管しましょう。
- 飽和脂肪(酸)やコレステロールの低い食事を選び、脂肪の摂取量を控えましょう。
- 砂糖の摂取量を控えるための飲料や食品を選びましょう。
- 塩分を控えた食品選び、食事づくりを心がけましょう。
- アルコール飲料を飲むときにはほどほどにしましょう。
アメリカにおける食生活指針
(注)whole grain :精製されていない米や麦
(4)「アメリカ人のための食生活指針 2005」の概要について(暫定版)
米国の保健福祉省(HHS)と農務省(USDA)は2005年1月12日、「アメリカ人のための食生活指針(DietaryGuidelinesforAmericans)2005」を公表しました。
アメリカ国民の約3分の2が標準体重以上(注:BMI(体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)))25以上)または肥満(注:BMI30以上)、半分以上が運動不足という状況を踏まえ、2005年版は従来よりも、エネルギー摂取を抑え運動量を増やすことに重点を置いた指針となっています。
指針では41(一般向け23、特定の対象向け18)個の鍵となる推奨項目(KeyRecommendations)が示されています。そのうち一般向けの項目は以下の通りとなっています。 なお、詳細のフードガイドピラミッドはホームページを参照。
○必要エネルギーの範囲内での適正な栄養摂取
・基本となる食品グループの中から栄養に富む様々な食品を摂り、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール、砂糖、塩、アルコールの摂取を控えましょう。 ・フードガイドやDASH(高血圧予防食)で示されるようなバランスのとれた食事パターンを身に付け、必要エネルギー内で食事をとりましょう。
○体重管理
・健康な範囲に体重を維持し、消費に見合ったエネルギーをとりましょう。 ・体重増加を防ぐため、摂取エネルギーを少しずつ減らし、運動量を増やしていきましょう。
○運動
・健康増進、心の健康、健康的な体重の維持のため、座っていることを減らし、日常生活の中で身体を動かしましょう。
・大人の場合、生活習慣病のリスクを減らすためには、日常の活動に加えて一日最低30分以上の適度な運動を行いましょう。
・多くの人にとって、激しい運動や長時間の運動を行うことは、健康に大きく寄与するでしょう。
・大人の場合、体重維持のためには、エネルギー摂取必要量を守りながら、一日約60分の適度または激しい運動を行いましょう。
・大人の場合、体重を減らすためには、エネルギー摂取必要量を守りながら、一日少なくとも60〜90分の適度な運動を行いましょう。必要な場合は、事前に専門家に相談しましょう。 ・筋力を維持するために、心臓の状態を考慮した運動、ストレッチ運動や柔軟体操などを行いましょう。
○摂取を奨励する食品
・必要エネルギーの範囲内で、果物や野菜を十分とりましょう。(一日の必要量が2000kcalの場合は一日に果物2カップ、野菜2と1/2カップ)
・多様な果物、野菜を毎日摂りましょう。特に野菜は、週に何回か、5つの野菜グループ(濃い緑色、橙色、豆、でんぷん質の野菜、その他)からとるようにしましょう。
・一日に3オンス(約85g)以上に相当する全粒食品を摂りましょう。少なくとも摂取する穀類の半分は全粒食品からとりましょう。 ・一日に3カップに相当する無脂肪または低脂肪の牛乳・乳製品をとりましょう。
○脂肪
・飽和脂肪酸の摂取エネルギー割合を10%以内、コレステロールを一日300mg以内にし、トランス脂肪酸の摂取をできる限り抑えましょう。
・脂肪の摂取エネルギー割合を25-30%に抑え、魚、ナッツや植物油に含まれるような一価や多価不飽和脂肪酸が多くを占めるようにしましょう。
・肉や豆、牛乳・乳製品は、赤身や低脂肪または無脂肪のものを選びましょう。 ・脂肪や飽和脂肪酸、トランス脂肪酸が多く含まれる油は控えましょう。
○炭水化物
・食物繊維に富んだ果物、野菜、全粒食品をとりましょう。
・フードガイドやDASHで推奨されているように、砂糖や甘味料を多く含まない飲食物を選びましょう。 ・口腔内を清潔にし、糖やでんぷんを含む飲食物をとる頻度を減らし、虫歯を防ぎましょう。
○ナトリウムとカリウム
・ナトリウムの摂取は一日2,300mg(ティースプーン約1杯の塩に相当)以下にしましょう。 ・塩分の少ない食品を選び、果物や野菜に多く含まれるカリウムをとるようにしましょう
○アルコール飲料
・飲酒は適度に。(一日で女性1杯、男性2杯以下)
・飲酒を抑制できない人、妊娠する可能性のある女性、妊婦、授乳中の女性、子どもや思春期、アルコールと反応する恐れのある薬を飲んでいる人などは、飲酒を避けましょう。 ・機械の運転や操作を行うような、集中力、技術、調整を必要とする仕事などを行う人は、飲酒を避けましょう。
○食品安全
・食中毒を避けるため、
・手や食品にふれるもの、果物や野菜を洗いましょう。
・買い物、調理や保存の段階では、生の食品と調理したもの、すぐに食べるものを分けましょう。
・殺菌のために十分な温度で調理しましょう。 ・腐りやすい食品は迅速に冷やし、適切に解凍しましょう。 ・未殺菌の牛乳・乳製品、生または調理が不十分な卵や生卵が含まれている食品、生または調理が不十分な肉、未殺菌のジュースや調理のされていない芽は避けましょう。
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