<日本料理編>
海の幸、山の幸、四季折々の素材に恵まれた日本料理の魅力はなんといっても見た目の美しさ、深みのある微妙な味わいにあります。蒸す、焼く、揚げる、煮るなどの基本をしっかりと身につけ、素材の持ち味を生かすことが大切です。
・蒸す-----「蒸す」調理は材料に含まれている栄養分が流出しないのが利点。蒸し物は材料の形が崩れにくいので、見た目もきれいな料理ができます。水を沸騰させておくことが基本です。途中で湯が足りなくなったら、水でなくお湯を。酒蒸し、かぶら蒸し、卵の蒸し物など。
・焼く-----焼き物は、料理法が簡単なだけに誰でもできますが、形よく味よく作るのは意外に面倒です。コツとしては魚の場合なら水洗い、おろし方、串の打ち方、焼き加減です。一般には強火がよく「大名に焼かせろ」などといわれ、何度も返さず焼くのがコツです。
・切る(さしみ)-----「切る」和風料理の代表といえばさしみ。鮮度のいいところを生で食べる日本独特の調理法です。さしみは生で食べるので魚の鮮度は眼球が澄んでいるもの、胴の部分を指で押すと弾力のあるもの、えびやいか、かになどは必ず生きているもの。
さしみは食べる直前に作ります。切り方として、平づくり、引きづくり、そぎ切り、角づくり、糸づくりなど。
・揚げる----揚げるコツは油の温度を一定に保てるかどうかです。一定に保つためには、鍋は厚手のものを使用し、火力の調節をまめにすることと、一度に材料をたくさん入れないことです。油の温度の見分け方は、溶いた衣が鍋に沈めば150度、そこからすぐに浮かべば160度、油の中ほどから勢いよく浮き上がってくれば170〜180度くらいです。素揚げ、から揚げ、ころも揚げなど。
・あえる-----あえる材料は前もってもどす、ゆでる、うす味で煮るなどしてあるものを使います。どんな材料でも基本は必ず水をよく切って、さましておくことです。食べる直前にあえること。
・煎る-----油も水も使わず火力だけです。いり豆、いりごま、いりこんにゃくなど。
・煮る-----煮る調理法には、煮しめ、煮付け、含め煮の3種類があります。
<中華料理編>
・炒める-----中華料理の代表的調理方法が、炒めもの「チャオ」といいます。1)材料に下味をつけずに一気に強火で炒める、2)下味や片栗粉などにつけ、たれなどにつけ込んでおいて強火で炒めさっと煮る。3)材料をゆでたり、蒸したりしたあとで炒める。失敗しないためには、材料の水気をよくきり、同じ大きさに切りそろえる。鍋をよく熱しておき油を全体になじませる。香味野菜(にんにく、ねぎ、しょうがなど)を最初に次に火の通りにくいものから順に入れる。あらかじめ調味料は合わせておくことが大切です。
・揚げる-----たっぷりの油で揚げることを中国では「炸(ヂャア)」といいます。材料に下味をつけて揚げるのが特徴ですか、清炸(素揚げ)、乾炸(表面に片栗粉か小麦粉をつける、から揚げのこと)、軟炸(衣揚げのこと)、酥炸(衣揚げの一種でころもに油を入れる)があります。ポイントとしては、最後に温度を上げてカラッと仕上げる。または火の通りにくいものや大きめに切ったものは二度揚げする。
・焼く-----炭火やガスなどの直火で焼く場合が「ソセ(カオ)」。鍋に油をひいて焼く場合は「煎(ジェン)」といいます。
・蒸す-----材料が蒸気に間接的に熱せられるため、材料の持ち味が十分生かされ、煮くずれの心配がない調理法「蒸(ヂョン)」といいます。
・煮る-----材料をいったん揚げたり、炒めたりしたあとにスープで煮込む料理です。煮る時間は、材料、鮮度、スープの分量、鍋の形や材質、火加減などに違いがありますが、とろりとした煮上がりが理想です。
・あんかけ-----仕上げに片栗粉でとろみをつけるあんかけ料理です。冷めにくく、栄養的にみてもでんぷんの消化酵素が働いて吸収を促し、煮汁もむだにしない合理的な調理法です。